国土計画とは、土地、水、自然、社会資本、産業、文化、人材等によって構成される将来の日本の国土の姿を示す長期的、総合的、空間的な計画です。
わが国の戦後の国土計画は、国土総合開発法
に基づく全国総合開発計画(全総)
を中心に展開されてきました。
昭和37年に初めて策定された全総は、平成10年の「21世紀の国土のグランドデザイン
」まで5次にわたり策定され、その時代の我が国における諸課題を解決するために、国土政策の基本的な方向を示し、工場の地方分散や地域間の所得格差の縮小などの成果をあげてきました。
しかし、人口減少など、日本を取り巻く環境が大きく変わり始めている現在、開発基調・量的拡大を志向する全総は、今日的課題にそぐわなくなってきました。そのため、国は、平成17年に国土総合開発法を全面的に改正し、名称も国土形成計画法
と改め、これまでの全総に代わり、新しい時代の潮流を踏まえた成熟社会型の計画である国土形成計画を策定することとしました。
国土形成計画とは、国土の利用、整備、保全を推進するための総合的かつ基本的な計画であり、我が国全体を対象とする「全国計画」と地方ブロックごとに定める「広域地方計画」から構成されます。
今後10年間にわたる国土づくりの指針の役割を果たすものとして、平成20年7月に閣議決定されました。
『全国計画の概要』
新しい国土像「多様な広域ブロックが自立的に発展する国土を構築するとともに、美しく、暮らしやすい国土の形成を図る」を実現するため、「東アジアとの円滑な交流・連携」、「美しい国土の管理と継承」など5つの戦略的目標を掲げ、「地域の整備」、「産業」、「文化及び観光」、「交通・情報通信体系」、「防災」、「国土資源及び海域の利用と保全」、「環境保全及び景観形成」、「『新たな公』による地域づくりの実現」の8つの分野別施策の基本的方向を示しています。
「広域地方計画」は、都府県を超える広域ブロックごとにその特色に応じた施策展開を図り、自立的に発展する圏域の形成を目指し、当該区域における国土の形成に関する基本的方針、目標のほか、戦略的に実施すべき具体的な施策を明らかにするものです。
北海道と沖縄県を除く全国を、首都圏、近畿圏、中部圏、東北圏、北陸圏、中国圏、四国圏、九州圏の8つの「広域ブロック」に分け、それぞれのブロックごとに広域地方計画を定めています。
広域地方計画は、策定にあたり、国の地方行政機関、関係都府県、指定都市等により組織される「広域地方計画協議会」における協議を経るなど、地域の実情を反映したものとなっています。
関東地方に山梨県を加えた1都7県を対象区域とし、キーコンセプト「世界の経済・社会をリードする風格ある圏域づくり」のもと、21世紀の首都圏が果たすべき基本的な役割として、「東アジア・世界のリーディング圏域」、「日本の首都中枢機能を有する圏域」、「約4,200万人の多様な人々が暮らし、働く場」の3つを位置づけています。
この役割を果たしていくために、「日本全体を牽引する首都圏の国際競争力の強化」や「安全で安心な生活が保障される災害に強い圏域の実現」など5つの「首都圏の目指すべき方向」に基づき、今後概ね10年間にわたって実施する、「国際ビジネス拠点強化」や「地球温暖化対策」などの24の地域戦略プロジェクトを計画に位置づけ、重点的に推進することとしています。
「関東ブロックの社会資本の重点整備方針」は、社会資本整備重点計画法
に基づく、「社会資本整備重点計画
(全国計画)
」の地方計画で、「首都圏広域地方計画」に示される地域戦略等を実現するための社会資本整備の具体的な方針を定めるものです。対象区域は、首都圏広域地方計画の対象区域に長野県を加えた1都8県です。
本方針は、「首都圏広域地方計画」の中で、「計画」と「車の両輪」となって、首都圏の今後の方向性や地域戦略を実現していくものとして位置づけられています。
「首都圏広域地方計画」及び「関東ブロックの社会資本の重点整備方針」は、関東地方整備局が中心となって策定作業を行い、平成21年8月に国土交通大臣決定されました。