このページの本文へ移動

住宅政策推進

最近の不動産相談事例から


最終更新日:平成28(2016)年11月21日

 東京都の不動産業課の窓口には電話や来訪などにより様々な相談が寄せられています。それらの相談事例をご紹介することにより、都民の皆様が宅地建物取引業者(以下「宅建業者」という。)との間で、不動産取引や賃貸住宅のトラブルに巻き込まれないためのご参考となれば幸いです。

<売買のトラブル>

1-1 しつこい投資用マンションの勧誘
1-2 しつこいマンション買取りの勧誘
2 売買契約におけるローン特約の適用の可否
3 不動産の購入申込みにおける預り金の不返還
4 インターネット広告(おとり広告)

<賃貸のトラブル>

5 内見をしないで契約
6 ペット不可の契約
7 退去時の原状回復

<賃貸住宅のトラブルにあわないために>

 住宅の賃貸借における原状回復等のトラブルを防止するためにPDFファイル117KB)
 賃貸住宅紛争防止条例PDFファイル108KB)
 賃貸住宅のトラブルを防止するための8つのポイントPDFファイル126KB)

1-1 しつこい投資用マンションの勧誘

<事例>

 最近、Aさんは、宅建業者Bより「投資用マンションを購入しませんか。」という勧誘の電話が自宅にかかってきました。購入の意思がなかったため、断って電話を切ったところ、後日、また同じ宅建業者Bから投資用マンションの勧誘電話がかかってきたので、再度購入意思がない旨を伝え、断りました。
 その後、電話を切ってもすぐにかかってきたり、夜遅い時間に電話がかかってきたりして、非常に迷惑しています。(

 消費者がはっきり断っているにもかかわらず、宅建業者が電話による長時間の勧誘、その他私生活や業務の平穏を害するような方法で勧誘行為を続けることは、宅地建物取引業法で禁止されている行為です。

<対応策>

 このような勧誘に対して、購入の意思がない場合は、相手方にはっきりと購入の意思がない旨を伝えて断ることが第一です。
 宅建業者が業者名や担当者名を名乗らない場合もありますが、はっきりと業者名等を名乗らない相手とは、実際に接触することを避けましょう。
 購入意思がないにもかかわらず、宅建業者と会う約束をしてしまった結果、長時間にわたり勧誘され、結局、不本意な契約をしてしまった事例もあります。
 宅建業者に対し、はっきりと購入の意思がない旨を伝えて断っているにもかかわらず、その行為が続きお困りの場合は、東京都にご相談ください。
 その際には、相手方に業者名や担当者名を確認してください。なお、後で宅建業者との間で、勧誘電話につき、言った言わないのトラブルにならないためには、録音や記録等をとることが得策です。

▲このページの頭へ

1-2 しつこいマンション買取りの勧誘

<事例>

 投資用マンションを経営するAさんは、最近、宅建業者Bが電話をかけてきて「所有している投資用マンションを売却しませんか。」という勧誘を受けました。ローンも残っており、売却の意思がなかったため、断って電話を切ったところ、後日、また同じ宅建業者Bが電話をしてきました(1)。その際、購入を希望している有利な条件の買い手がいると告げられ、また、売却価格を引き上げる旨の条件提示があったので、結局媒介契約を締結しました(2)。
 媒介契約締結後、B業者から、不景気などを理由に売却価格を引き下げるならば、すぐにでも契約できると誘導され、Aさんは引き下げに同意しました。
  すると、その後すぐに売買契約を締結しようということになりましたが、肝心の買取り希望者が現われず、しかも、用意された売買契約書の買主が、B業者に変更されていました。しかし、Aさんは、言葉巧みに誘導されて、売買契約を締結してしまいました(3)。
 契約後、Aさんは後悔し、白紙解約を申し出ましたが、Bからは「契約は成立しているので」と、高額の違約金を請求されて、困っています。

1 消費者がはっきり断っているにもかかわらず、宅建業者が電話による長時間の勧誘、その他私生活や業務の平穏を害するような方法で勧誘行為を続けることは、宅地建物取引業法で禁止されている行為です。

2 容易に媒介契約を締結したことにより、媒介契約の解除をする際、業者とトラブルになることがあります。媒介契約書の内容が国土交通省のモデル条項と同一であるか等、内容を十分に確認してください。

3 実際には買取り希望者がいないにもかかわらず、いるなどと事実と異なる事を告げる行為は宅地建物取引業法で禁止されている行為です。

<対応策>

 このような勧誘に対して、売却の意思がない場合は、相手方にはっきりと売却の意思がない旨を伝えて断ることが第一です。
 売却意思がないにもかかわらず、宅建業者と会って、長時間にわたり勧誘された結果、結局、不本意な契約をしてしまった事例もあります。業者の口約束は信用せず、必ず書面を請求するなどの対策が肝要です。
また、売却の場合は購入と異なり、クーリングオフの適用がありませんので注意が必要です。

▲このページの頭へ

2 売買契約におけるローン特約の適用の可否

<事例>

 Aさんはマンションの契約をして、契約後に、X銀行にローンの申込みを行ったところ、不承認となってしまいました。
 宅建業者Bから、Y銀行に申込むように言われて手続きしたところ、同じく不承認となったため、ローン特約により白紙解除したいと宅建業者Bに申出たところ、「まだ他の銀行に申込むことができるので、ローン特約で解除することはできない。」と言われました。
  ローン特約で解除することはできないのでしょうか。
(Aさんが交付された重要事項説明書の「金銭の貸借のあっせん」についての記載は以下のとおりです。)

金融機関 金額 金利(年) 借入期間 返済方法 保証料・ローン事務手数料
都市銀行等 金1,500万円 2.50% 35年 元利均等 金融機関の規定による
金銭の貸借が成立しないときの措置

 平成○年○月○日までに、融資の全部または一部について承認が得られないとき、買主は、平成○年○月○日までは売買契約を解除することができる。
 融資利用の特約によって、売買契約が解除された場合、売主は、受領済の金員を無利息で遅滞なく買主に返還しなければならない。

 Aさんの重要事項説明書のように「金銭の貸借のあっせん」の金融機関欄を「都市銀行等」のように銀行を特定していない場合、色々な銀行に申込みをすることになるなど、ローン特約の適用について争いが生じる原因となります。

<対応策>

 ローン特約は、ローンを前提とする売買契約をした際、ローンが不承認等の場合、売買契約を白紙解約(支払い済みの手付金等及び仲介手数料はすべて返還される。)とするものです。
 契約前に、以下の項目について具体的な条件を決めるとともに、金銭の貸借が成立しないときの措置を確認しておきましょう。
1.金融機関 2.金額 3.金利 4.借入期間 5.返済方法 6.保証料・ローン事務手数料 7.金銭の貸借が成立しないときの措置

▲このページの頭へ

3 不動産の購入申込みにおける預り金の不返還

<事例>

 マンション購入を希望していたXさんは、宅建業者Yを通じて、マンションを紹介され、購入の申込みをしました。
 その際、宅建業者Yより「契約前に、売主への値段交渉のために必要なので、預り金をいただきます。(1)」と言われ、後日、宅建業者Yにお金を渡してしまいました。
 その後、契約前に購入申込みをキャンセルして、宅建業者Yに預り金の返還を求めましたが、なかなか応じてもらえず、現在もお金が返ってきません。(2)

1 契約前に、申込金・申込証拠金・予約金・交渉預り金等の名目で、預り金を求められることがあります。この預り金の返還をめぐって本件のようなトラブルが見られます。
 預り金は、成約に至らなかった場合、返還される性質のお金です。

2 このような預り金の返還を拒む行為は、宅地建物取引業法で禁止されている行為です。

<対応策>

 東京都では、契約に際して「原則として、宅建業者が高額の預り金を受け取ってはならない」と宅建業者に指導しています。
 宅建業者に請求されても、契約前に安易に高額なお金を預けるのは、やめましょう。

▲このページの頭へ

4 インターネット広告(おとり広告)

<事例>

 アパートを借りようと思ったXさんは、インターネットの賃貸物件情報サイトで物件を探したところ、気に入った物件が見つかりました。早速、その物件を取り扱っている宅建業者Yに電話をしたところ、すぐに宅建業者Yの事務所まで来るように言われました。事務所に行き、インターネットで見つけた物件を内覧したいと言ったところ、その物件は既に契約済みだと言われ、他の物件を紹介されました。(電話で問い合わせた時には既に契約済みだとは一言も言われなかったのに・・・

 おとり広告
 借主を事務所に誘引するために(客寄せのために)、実際には契約できない既に契約済みになった物件をそのまま削除せずに広告掲載している場合があります。
 また、実際に存在しない物件を広告掲載しているような悪質なものもありますが、このような行為は宅地建物取引業法で禁止されている行為です。

<対応策>

インターネット情報サイトで気に入った物件を見つけた場合は、宅建業者の事務所へ行く前にその物件が既に契約済みになっていないか等、電話等で宅建業者に事前に十分確認しましょう。

▲このページの頭へ

5 内見をしないで契約

<事例>

 インターネットで賃貸の部屋を探していたところ、気に入った物件があったので、宅建業者に電話をしました。
 宅建業者から「その部屋は、まだ入居者がいるため内見できないが、人気が高いので早く契約した方がいい。」と言われたので、内見をせずに重要事項説明書と契約書に記名押印してしまいました。
 ところが、入居後、実際の部屋の状況がインターネットで見た条件や契約前の宅建業者の説明と異なる点があり、思っていたものと違っていました。

<対応策>

 入居後に、実際の部屋の状況が契約前の宅建業者の説明等と異なる点があったとしても、業者が誤った説明をしたことを認めず、その証拠がない場合、そのことをもって契約の解除をすることは困難です。
 住まいは長い期間を過ごす生活の拠点になるものです。契約後に後悔することがないよう、自分の希望条件に合うか十分に現地と部屋の確認をしましょう。
 物件の内見だけではなく、最寄り駅からの所要時間、交通量、騒音など周辺の環境も条件に合うか確認しましょう。なお、時間帯や曜日を変えて現地や部屋を見ると、環境等に違った発見がある場合があります。

▲このページの頭へ

6 ペット不可の契約

<事例>

 ペットを飼うことを条件と宅建業者に伝え、賃貸の部屋を紹介してもらいました。
 契約前に、重要事項説明書と契約書を確認したところ、「ペット不可」と記載されていました。
 そのため、宅建業者にペットが飼えるか再確認したところ、「ペット不可となっていますが、内緒で飼えば大丈夫ですよ。」と言われましたが、本当に問題がないか不安です。

<対応策>

 賃貸借契約には、ペットの飼育や楽器演奏などについて、禁止又は制限される事項が定められている場合があるので、契約前に重要事項説明書の「用途その他の利用制限に関する事項」や契約の内容を必ず確認しましょう。
 たとえ宅建業者から「大丈夫ですよ。」と言われたとしても、契約書において禁止されている以上、契約違反として貸主から契約の解除を求められることもあります。このようなケースでは、当然、宅建業者に問題がありますが、禁止されていることを知りながら契約し、ペットを飼う借主も責任を問われることになります。
 また、契約書に禁止事項が何も記載されていない場合もトラブルになるので、口頭で確認したことは、できるかぎり書面に記載してもらいましょう。

▲このページの頭へ

7 退去時の原状回復

<事例>

 賃貸住宅の退去にあたり、敷金の精算明細書が届きました。敷金は家賃の2ヶ月分預けていましたが、敷金以上の請求があり納得できません。
 精算明細書の内訳は「畳の取替え・壁クロスの張替え・ハウスクリーニング一式」となっていますが、きれいに使用し、傷もつけていません。本当に精算明細書のとおりに支払う必要があるのでしょうか。
 貸主と敷金の精算について話し合いをしていますが、なかなか解決ができそうにありません。

<対応策>

 原状回復とは、入居当時の状態にまで戻すことをいうのではなく、借主の故意・過失や通常の使用方法に反する使用など、借主の責任によって生じた損耗やキズなどを復旧することをいいます。
 また、契約書に当事者間の特別の約束(特約)がある場合、原則として、その特約を守らなければなりません。ただし、特約はすべて認められるわけではなく、裁判の結果、特約が無効と判断されることもあります。
 原状回復の費用負担について当事者間で話し合いにより解決できないときは、60万円以下の金銭の支払を求める訴訟であれば簡易裁判所での少額訴訟制度を利用することもできます。

 貸主と借主の原状回復の費用負担については、「住宅の賃貸借における原状回復等のトラブルを防止するために」又は東京都都市整備局のホームページの「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」を参照してください。

▲このページの頭へ

不動産取引に関する相談
東京都都市整備局 住宅政策推進部 不動産業課
新宿区西新宿2−8−1都庁第二庁舎3階北側
 9:00〜11:00
13:00〜16:00
面談相談 当日受付
(電話相談)  
賃貸ホットライン 03−5320−4958
指導相談担当 03−5320−5071